大手ポータルサイトを運営するYAHOOとラインの統合がすっぱ抜かれて数日後、本当にYAHOOとラインの統合が実現しそうです。
YAHOOとラインの統合がもたらす国内ユーザーへの影響がどういったものが考えてみました。
YAHOOはインターネット黎明期にできた検索エンジンポータルサイトでグーグルとは一味違い、YAHOOにアクセスするだけで情報が掲載されており、一部そこから検索をする人が検索窓にキーワードを入れて検索をします。
一方ラインはメッセンジャーアプリで日本国内のユーザー数は断トツ。私もラインを使ってはいます。
会社の経営統合はどんなサービスが出てくる?
私のようなライトユーザーにとってラインを使っていてお金を使うことはほとんどありません。メッセンジャーアプリとしてだけで、特に決済などをしたこともない人も多いのではないかと思います。
この二つの大会社、ラインとYAHOOの経営統合のキーワードはキャッシュレス決済となるそうです。
本当かね?
上記記事にありますが、ソフトバンクは通信事業で携帯電話のキャリアとして参入してきました。
参入当初は物凄い安いという触れ込みで携帯電話のシェアを奪っていったのですが、シェアを取り切るとその後はほかのキャリアと大して変わらないサービスを提供する、いわば普通のキャリアとして存在しています。
携帯電話のキャリアというのはサービスの差別化が難しい分野で今あるドコモやau、どこも大して変わらないサービスです。
つまり、携帯電話のサービスというのはシェアを取り切ってしまうとあとは頭打ちでほかのイノベーションを起こさないと人に選ばれる理由を生み出しづらい分野であるといえます。
そこに楽天が入ってきたわけで、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天と4社になって結局は携帯ユーザーのパイを3社から4社で争うような形に変わっただけです。

もちろん楽天が入ったことで価格競争が生まれるでしょうが、最初だけであとは大きな価格競争にはならずに最終的に各キャリアのシェア率は25%程度に収束していくと思われます。
本気で価格競争を起こすならキャリアの参入を自由化しないと無理でしょう。
さて、シェア率の奪い合いも最終的には4社の割合もほぼほぼ変わらない状況になるということは事業の成長もそこで止まるということですね。
あとは何かというと、携帯電話を使って何かをする、例えば決済ですとかですね。
そこを各キャリアともに目を付けてはいるのでしょうが、大きくリードしているのはバラマキの効果があったYAHOOのpaypayです。
YAHOOは、paypayこそ断トツで飛びぬけていますが検索エンジンやポータルサイトとしてはシェアが強いのは日本だけで海外ではほぼグーグルが席巻しています。
つまり検索エンジンとしては斜陽のブランドと海外では扱われているといっても言い過ぎではありません。
ラインの親会社のNAVER(ネイバー)の検索エンジンを使う?
YAHOOとラインの統合の目的はどこにあるのでしょうか?
あくまで勝手な妄想ですが、検索エンジンとしては斜陽のYAHOOがラインと統合で得られるメリットは、ラインを使う人たちにグーグルを使わせないことではないかと思います。
今からグーグルを抜こうと思っても、グーグルの検索エンジンとしての世界のシェア率は90%以上で独り勝ち状態です。
このシェアを抜くためには検索エンジンを一から育てては間に合いませんから、例えばライン使用者がそのまま検索エンジンを使う際はグーグルを使わないように検索窓を設置しておくなどの方法があり得るかもしれません。
ラインにYAHOOリスティングなどを掲載する
検索エンジンといえば広告費です。検索エンジンの収益は主に広告費といっても過言ではありませんから、例えばラインユーザーに訴求するするような広告を出すという方法も考えられます。
ただ、トークルームなどに広告が出るとかなりうっとおしくなりそうですし、あまり過度に広告を打つとかえってユーザー離れを起こすかもしれません。
世界的に見て、ラインが浸透している国はアジアの数か国です。YAHOOとラインの統合がもたらす世界への影響は限定的といっても過言ではありません。
ただ一つ言えることは、勝てる場所ではその勝ちを譲らない、という方向性なのかもしれません。
日本では一応YAHOOは検索エンジンの利用率は年代別ではまだまだグーグルといい勝負です。
ラインについてはアジアでは日本、台湾、タイであとはほとんどメッセンジャーアプリとしてはシェアがありません。
この統合が現実となっても世界的に大きな企業のGAFAなどに対抗できる企業になるとは言えない状況です。
私の推測では、つまりは勝てるところでシェアを譲らない、が目的で、GAFA対抗はそれからになるのではないかと思われます。
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