【悲惨?】ニートを続けた知人の現状と行く末とは
社会問題化しつつある高齢ニート。このままいくと将来の生活保護予備軍と呼ばれているらしく早急な対策が必要と政府があれこれと対策を打っているようですが。
高齢ニートが生まれた背景
20代後半からニートを続けている知人は今や40代半ば。いわゆる高齢ニート一歩手前まで来ています。
何故彼が働けなくなってしまったかと言うともとはと言えば就職氷河期時代にさかのぼるわけです。
その頃彼は営業マンをしておりました。
知らない人に声を掛けることに抵抗がない彼は営業は天職のようでした。
しかし、ほどなくして会社を退職。しばらくアルバイト生活をしていました。
なぜ辞めたのか。
彼は仕事が嫌になった。鬱的な症状を発症し、動けなくなってしまったようです。
辞める時も会社に辞表を提出することなく、急に会社に行かなくなり無断欠勤を繰り返し仕舞にはクビに近かったようです。
3ヶ月ほど私とも連絡が取れない日々が続き、急に連絡が来るようになることの繰り返し。初めは正社員で働いていたのに、アルバイトになり、そのアルバイト先も何も言わずに辞めることの繰り返しでした。
一人暮らしをしていたのですが、部屋も引き払い、実家に戻りました。
実家は大きな田んぼをやっている農家。
そこで気ままに田んぼや農業を手伝いながら生活をしていました。
それも親父さんが動ける間は良かったのですが、親父さんが動けなくなると農家を継ぐのかと思えば継がずに親戚に田んぼを預けてしまいました。
それでもたまに飲みに行くと、飲み屋の女性には自分は農家だと言い張ってはいたのです。
さて、政府が施した政策に彼は助かるのでしょうか。
政府の政策が悪く、社会からはみ出してしまったと彼を擁護することが出来るでしょうか。
いわゆる自己責任の世界であれば野たれ死んでしまっても仕方ないと切り捨てられるかも。
しかし彼と同じようにちょっとだけ道を外してしまい社会復帰がなかなか出来ない道に迷い込んでしまった人も多いと思います。
彼の躓きは発症したうつ病ではないかと思います。
今はうつ病も完治していると、医者の診断が降りています。
しかし彼は正社員として働けるかと言うと、なかなか難しい面もあるかと思います。何せブランクが20年以上もあるのですから、そこで農業なりを突きつめて居ればすくいもあったかもしれません。
一生懸命しがみついて働いてきた人にとっては腹の立つ話かもしれません。
結婚や出産などとは無縁
一度道を外してしまうと、日本では這い上がることが難しいです。
私も有名私立大学を出ておりますが、実は正社員と言う立場での仕事をしたことがありません。ずっと派遣社員で10年ほど働いておりましたし、その後は独立して会社を経営しております。
会社がうまく言っているかどうかは別として、何らかの目的があって派遣社員をしている人もいますが、おそらくは少数で私のように運よく起業出来たと言う人は本当の意味で少数だと思います。
日本は正社員でないとポジションが不安定過ぎて結婚や家の購入などがほぼ不可能です。ずっと派遣社員として働いていても、その仕事が継続される保証があれば良いのですがそれが無いから派遣社員と言う立場なのです。
ニートは親の収入が頼り
うつ病を患っていた時は私の知人は生活保護を受けることが出来ました。しかし、病院で完治の診断がされると、生活保護も打ち切られてしまったそうです。
役所によれば、働ける状態であるのに生活保護を出す理由がないのかもしれません。
もちろん彼の人格にも問題が少しあったかもしれません。
しかし彼は社会に放りだされてしまいました。長年うつ病が原因で仕事に長い間就くことが出来ずにキャリアも重ねることが出来ず、アルバイト生活が長かったにも関わらず、です。
彼の住んでいる場所は山奥と言えば失礼かもしれませんが、間違っても都心部とは違います。
千葉の凄く山の方とでも言いましょうか。
そこで仕事があるかどうかも怪しい。
それなのに手を差し伸べるどころか手を離してしまうと言うのもなんだかさみしいものがあると思います。
そんな彼の収入源は親の年金です。
親が死んでしまった場合、ニートはどうなる?
親御さんがまだ健在であれば何とか生活は出来るかと思いますが、もしご両親が亡くなられた場合は彼は収入減が断たれてしまいます。
もちろん、ひきこもってパチンコやゲーム、博打などは一切やってはいません。
ニートは甘えと断じるのは簡単ですが、一度躓いてしまったら這いあがれない、立ち上がることすら出来ないシステムも問題ではないでしょうか?
殺人事件や暴力沙汰は一つの結果であり、すべてが甘え等に起因するものではないのです。
高齢になって親に甘えている、脛をかじっていると思われる方も少なくないでしょう。
道を外さずに、しがみついて来たことにはとても経緯を表します。
しかし人生がすべてうまくいくとは限りません。
あなたも私も、明日は私の知人と同じ運命になるかもしれません。
本当に彼は何も方法がなく、働けないのかそれとも半ば諦めているのか。もし仮に諦めて引きこもりを続けているとしても彼を責めることは私は難しいと思います。
高齢ニートでも就職出来る方法はいくつかあるかと思います。
私の会社のお客様にタクシーの運転手さんがいらっしゃるのですが、ドライバーのお仕事などはこういった方にも寛容なのかもしれません。色々問題を起こしてしまった方が更生して働いている、というケースが多いそうです。
また、職業訓練校などに行って技術を身につけることも出来るはずです。これすらしないのであれば、甘えだ!と断じて貰っても結構。
今度彼にアドバイスをしてみます。
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