車の運転の自動化がもうすぐそこまで来ているといっていますが、この記事では自動運転ができるようになった未来はどんな未来なのかを想像してみます。
自動運転で色んな未来が開けますよね。
自動運転が可能になったら家が要らない
今現在生活している状況を整理してみましょう。
実家なり賃貸なり、持ち家なり家に住んでいると思いますし、どこか寝る場所を人は持っていて生活と呼んでいるわけです。
私が想像する車の自動運転が導入された後の未来というのは、家が不要になる、ということです。
極端な話、車の中を居住スペースにすることだって不可能ではないということです。
自動運転が実現する世界においては、ハウスメーカーや車の製造会社など統合が起こってくると思います。またもっと別の見方をすると、産業の分野に分かれている企業がくっついたりすることが予想されます。
住所を決めて、そこに家を建てる、家を借りるなどして生活している人が大半です。今のその不通と思われる生活が一変する可能性があると思いません?
車が勝手に目的地に連れて行ってくれるのであれば、居住空間は車で良いのではないかと私は感じます。今、家としてあるものは、駐車場(あえて便宜上、車、と表現しますが)になっていく可能性はあります。
車の自動運転ができるようになれば、店舗も存在意義が少しずつ変わってくるのではないかと思います。
お店はモノを売る、という存在から何らかの価値観を売る場所になっていくと思います。例えばそこでしか体験できないようなものを提供するということです。
また配達、という概念も変わってきます。モノは3Dプリンターがあれば瞬時に転送可能になるかもしれませんが、ここでは自動運転ができるようになる未来ということで考えると人手が不要になります。
家に届けるという概念ではなく、今いる場所に届ける、という配達の概念に変わっていき、車も位置情報を共有できれば、動いていてもそこに届けることは出来ます。
自動運転ができるようになる未来に車の形も当然変わる
車は、普通車であればタイヤが4本あって運転席、助手席が最低限の装備で後部に人を乗せる造りになっていますが、自動運転ができるようになれば、この造りも当然変わってくると思うのです。
例えば車が居住スペースになるのであれば、寝食が出来る機能とスペース。調理の器具なども変わってくるかもしれませんし、もっと言うと食べ物に対する概念も変わるかもしれません。
車の中が家と同じようにくつろげるスペースになっていけば、タイヤも今の概念で必要とされている4本要らなくなるかもしれない。
また、座席という概念もなくなり、円形の車が出来たり駆動関係も変わってくるかも知れません。
免許制度という概念がなくなる?
上述したような未来になると、運転免許証という概念もなくなります。何せ自動で運転できるわけですから、誰の手も必要としないわけです。
全部自動化、というのはかなり先の話なので現実的に考えて近い未来の予想だと、自動運転というのはある程度決まり切った道で、例えば高速道路などは自動走行ができるシステムがレベル3から4くらいのフェーズになるようです。

まったく人の手を使わない運転となると、フェーズはレベル5となります。
道交法が変わる?
人が制御するわけではなくなるので、全自動となった場合は人間は運転をしてはいけない、となるかもしれません。
免許も要らなくなるような未来だとしたら、人間の運転はまさにカーレースや技術を競うような場でしか使われなくなるはずです。車の免許といえばカーレースなどで使うもの、という風になっていくかもしれないですね。
自動車保険も変わる?
運転が全自動となり、車の今までの役割が移動手段から変わっていくはずです。居住スペースとなって行けば保険でカバーできる範囲も少し変わるはず。
今現在、自動運転が導入される前ではありますが保険会社は保険の内容についてかなり神経をとがらせているようではあります。
運転の責任の範囲が自動運転の黎明期ではありますので、どこまでの責任を負うのか、ということがはっきりしないのでしょう。
ただこの保険も自動運転が実用化されればかなり確定に近づいていくと思いますし、他の分野で自動運転ができる車の保険の販売も始まるかも知れません。というのも、自動運転で制御されている車と、人間が運転する車が一緒に公道を走っていれば想定外の事故が起こることは想像できます。
保険会社が最も敏感にならざるを得ないのが自動運転と人間が運転する車が一緒に走る時期だと思います。
全車が自動運転で制御されるようになれば、事故というのは確率的に予測可能になるはずです。
もっと遠い未来では家具家財の保険も車の保険と一緒になるかもしれませんし、そもそも車という名称がなくなるかもしれないのですからね。
自動運転は本当に実現できるテクノロジーなのか?
自動運転が実現可能か、というのは今現在の自動運転のレベルが1.2程度のフェーズなので4まで引き上げられて、レベル5という全自動の域まで到達するには2019年現在であと数十年単位で掛かる、といわれています。
中には全自動の運転制御は無理だ、とする方もいらっしゃいます。
テスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスクは自信満々に、テスラは2020年末までに「完全自動運転」を実現すると主張している。とはいえ、世界はあまりにも多様化し、予測し得ない。そして自動化はあまりに高くつく。さらに人間のドライヴァーがクルマを操縦する際にできることすべてをクルマが実現しようとするには、動作があまりに不安定だ。
グーグルの自律走行車プロジェクトから誕生し、成長した企業ウェイモの最高経営責任者(CEO)であるジョン・クラフチックでさえ、この現状を認めている。クラフチックは「自動運転技術は常に若干の制約を伴うものです」と18年に語っている。
こうした事情から、自律走行車の装備は、ささいな点にこだわるエンジニア風の表現を借りれば「運行設計領域(ODD)[編註:自動運転システムが機能すべく設定されている特有の条件]」を受け入れる方向に進んでいる。近いうちにエンジニアは、システムが対処できる特定のタスクに自動運転の技術を集中させるだろう。
というわけで、自律走行車の世界を理解する最適な方法は、自律走行車がいつ実現するかではなく、どんな場所で、いかに、誰のために走行するかをはっきりさせることである。

つまるところ、全自動実現化に向けてはまずはどの程度の自動運転を導入していくか、ということだと思います。
上述した通り、自動運転と人間が運転する車が混在するのであれば不意な事故も起きる可能性が高く、やるのであれば一気に自動化をある程度まで決めてしまい、その走る場所では自動運転モードで走らないとダメとしないといけないのかもしれません。
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