『無職の専業主婦』の年金半減?今後年金も縮小傾向の日本。いったいどうなる?

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厚生労働省が専業主婦で賃金労働を一切していない奥様方の年金を半額にする案を議論しているとか何とかでかなりネットでも批判が相次いでいます。一方で、就労していない専業主婦だって立派に家事をしている!無職とは何事かという意見も。

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専業主婦は無職なのか?

さてこの問題の本質というのはいったいどこにあるのでしょうか。女性が就業しているかどうかに限らず家事をしている方も就労しているかたも『労働者』とするのであればどちらも年金の受け取りは同じであるべきですね。

日本年金機構の画像

ことの発端はマネーポストWEBの
https://www.moneypost.jp/531848

です。

この記事が、働く女性は、専業主婦に対して不満を持っている。専業主婦は保険料を負担せずに夫の厚生年金に加入して基礎年金満額もらえるから不公平!としています。

記事の問題点としては働いている女性は専業主婦に対して不満を持っているのでしょうか?とすると不満の根底には何があるのか。一番の問題点として、専業主婦と働いている女性を対立させてしまっていることです。記事の内容はインパクトがあり、あまり知識のない人が読むと確かに不公平だと感じるかも知れませんね。一部そういった見方をする人も出てくるでしょう。

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問題なのは第3号被保険者制度?

働く女性も専業主婦も同じ労働者とみなすのであれば、保険の受け取りについては同じになるべきでありますが、第3号被保険者制度があれば専業主婦でも夫が会社の厚生年金に加入していれば基礎年金額を満額で受け取ることができるのです。

ところが、夫が自営業などの場合はこの制度は適用されないのです。そこにはある程度の不公平があることは間違いありません。世の中には働くということに対して様々なアプローチがあります。何も会社勤めしている人だけが『働いている人』というわけではないのです。

旦那の職業というか雇用形態によってもらえる年金に違いが出るというのは、立派な不公平ではないかとこの点は賛成します。旦那さんが自営業で家で奥様が家事をこなしているというのは一体全体旦那さんが会社員である場合と何が違うのかイマイチぴんと来ないですね。

ただ、この第3号被保険者制度の廃止については大っぴらにはされてはいないですが、政府内でも廃止の方向で検討を進めている可能性は高いと思います。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190416-00010012-manetatsun-life&p=2

第3号被保険者制度ができた背景

厚生年金の設計が1980年代当時は世帯単位で管理されていました。また1961年にできた国民年金という制度は厚生年金加入済みの主婦が入ると、世帯管理論で言うと夫の厚生年金分も満額もらえるため、総支給額は現役時代の旦那の収入を超える計算も出てきました。

そのため主婦は国民年金を強制加入とはせず任意とした。

ところがそうすると障害年金などももらえない、離婚した場合は世帯管理論で行くと女性の方がどの枠にも当てはまらないという事態が生まれたのです。そのため第3号被保険者制度ができて、会社勤めの旦那さんも、専業主婦として働く奥様も自分名義の年金になったのです。

サラリーマンの配偶者のための「第3号被保険者」制度は見直されるか
厚生年金に加入している第2号被保険者に扶養されている、20歳以上60歳未満の配偶者(年収が130万円未満の人)を第3号被保険者といいます。

当時は女性の年金の制度を確立したとして一定の評価も受けていたんです。

第3号被保険者制度に対してこんな批判も

ただ一方では批判もありました。

一定の所得限度を設けることで就労する意欲を削いでいないか?

家事に専念する女性の老後を保証する制度だったのですが、一方でこの所得の限度額について批判もありました。パートとして働いて所得が限度額を超えないように働き方を調整しているのではないか?という疑念です。

もちろんそういった調整というのは人手を求める雇用側でも働く側でも、どこででも行われていたと思います。それが女性の就労する機会を削ぐことに繋がっているのでは?という批判もある程度は納得できます。

また、専業主婦として家事をこなしている方の中には望んでそうなったわけではない方も含まれるのも事実ですが、家事をこなす人であろうと就労している人であろうと労働者である、という意見を参考にするのであれば収める保険料は同じになっても仕方ないのかなという感じもあります。

第3号被保険者制度は今後縮小?廃止の方向?

では本当に不均衡である、ということが不公平感を醸成しているのでしょうか?もともとの第3号被保険者制度の創設が社会的に必要であったという背景がそこに存在するからこそできたのであって、廃止や縮小の方向に持って行くのであれば当時とどのように社会が変化し、その不均衡によってどの程度の損失が出ているのかということを調査しなければと、こちらの論文では述べております。

https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2010/12/pdf/044-053.pdf

ライフスタイルの変化は個人が主体性をもって望むものではないのか?

女性に限らず働き方のスタイルの変化というのは昨今ではかなり多く取り上げられて多様な働き方というのが認められつつあります。しかしこのライフスタイルの変化というのは主体性はどこにあるのでしょうか?

それは個人ではないでしょうか。つまりこう働きたい、こうありたいと願うからそうするのであって(もちろん望まなかったがそうする以外に方法がなかったという方もいるでしょう)、だれからも強制されてそうするわけではないのです。

また3号被保険者は収入の壁を設けておりますが、これはこれ以上収入を本当に得ることができないという人にとっての一つの救いにもなっているとは言えないでしょうか。

こちらで述べられているようにある程度の支払額と給付額で出る不公平感というのは社会保障上仕方のないことである、としています。なるほど。確かにそうであるなぁと思えるのです。

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働き方が多様なら働かない選択肢だってあっていい

女性の働き方が多様化する社会であれば、就労を望む方もいるし逆に家にいて家事をやりたいと思う女性が合っていいはずです。何が何でも就労しないといけないというか、なんかそんな感じを受けます。

昨今の報道を見ると、女性が働きたくても働けないような会社の制度になっていて、出産後の復帰が難しいといわれています。もちろんそれもそうですが、逆に働きたくないという人だっているはずです。働き方の多様化を受け入れる社会であれば、どちらのタイプも取り上げられるべきだと感じます。

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第3号被保険者制度廃止は女性の就労を促進する?

この報道で安倍政権に対して、専業主婦が怒っているとされていますが、確かにこれが本当であれば怒りももっともではあります。数年前から、もっと言えば第3号被保険者制度が発足した当時から批判はあったわけで、それが今の今まで撤廃されてはいないのですから社会的に必要とされている制度であるといえるのではないでしょうか。

一方で働き方改革と同時に女性の社会的な地位の向上や見直しなども当然のようになされて行かなければならないことは確かであり、女性の就労意欲をこの第3号被保険者制度が阻害している、というのであれば女性が就労した際の子育ての補助などももっと手厚くしないといけないでしょうし、世帯の収入ももっと上げていかないと、生活が困難であるから働かないといけないという日本では働くことの楽しさなどは一切ない社会になってしまいます。

働かなければならない理由が生活が苦しいから、という風潮になっているような気がしてなりませんが、そうではなく働いて社会で活躍できる選択肢もありながら働かないで子育てをしたいという女性も同時に同じように社会的な地位を認めるべきだと私は思います。

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それでも年金も第3号被保険者制度も縮小に向かう

働くことも働かないで家事をやることも選択肢として自由に選択できることは良いと思います。すべての人が平等な労働者であるとするなら、家事をすることも労働とみなされるべきかもしれませんし、批判も出るのは理解できます。労働は対価を得るものですが家事や育児は対価を貰うことは出来ません。私の妻も今は仕事をしておらず家事をこなす毎日です。少子化という観点からすれば年金の額が少なくなるのであれば、子供をつくらない、家庭を持たない人が増えるのは当然ではないかと思います。

コメント

  1. 働く母 より:

    働く、働かないは個人の選択の自由ですが、保険料の負担なしに年金を受け取る第3号被保険者は不公平でしょう。働く女性(働く男性も)が負担している保険料で専業主婦は年金を受給している。第2号被保険者は、独身も扶養がいても保険料は同じです(給与に対して率が決まっているんです)。よく専業主婦の人は、夫が自分の分の保険料も一緒に払っていると思い込んでいるけど、違いますよ。働かないという選択は自由ですが、ならば老後は自己責任で、無年金が当然と思います。遊んで暮らしている人の分まで余裕はないんだよ、この国は。社会保険料が足りないからとパートやアルバイトにまでさらに拡大しようとしているけど、専業主婦に保険料負担させれば即解決する問題。ちなみに私は31年以上正社員で働く二人の子供の母です。同世代の専業主婦の人たち、これから私たちが定年退職して年金受給すると惨めだよね、受給する年金額が数倍違うよ~。大卒以上で生涯年収2億円以上損しますからね。働く女性たちは完全勝ち組です。長期に家で遊んでた人に社会で活躍の場はありません。

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